CWCRPG
これはCWRPG(現在調整中)の簡易版ルールで、BFF(BEYOND
FIGHTING FANTASY)をベースにしています。
CWCRPGとはカードワースチャットRPGの略で、背景設定をCWとし、BFFをよりシンプルに、かつ汎用性を持たせたルールです。
キャラシートはこちらです。キャラシート書き込みの例はこちらです。
*このページは元々はマットさんのサイトにあった物ですが、マットさんのサイトが見れなったためこちらに掲載させていただきました。
1… | 基本として |
2… | キャラメイクと経験点 |
3… | 戦闘方法 |
4… | 魔法(スキル)リスト |
5… | モンスターの例 |
6… | シティガイドとアイテム |
7… | マスタリングシート |
簡易版CWRPGの基本能力値は「心」「技」「体」の3つです。
心 |
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技 |
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体 |
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また基本職業として「戦士」「盗賊」「魔術師」「聖職者」の4つがあります。
戦士 |
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盗賊 |
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魔術師 |
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聖職者 |
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注1…初期装備武器は「戦士:長剣(AT4)」「盗賊・聖職者:短剣(AT2)」「魔術師:杖(AT1)」
なお武器や職業の名称の変更は、常識の範囲内でGMの許しが出ればどのような職種でも変更して構いません。
(例…「短剣」から「メイス」に名称を変える。「長剣」から「ブロードソード」に名称を変える)
(例2…「聖職者」から「司祭」に名称を変える。「戦士」から「狩人」に名称を変える)
注2…各職業は、戦闘以外でその職業に関連するさまざまな判定時に+2点のボーナスをえます。
(戦士なら扉を壊す等。盗賊なら解錠や危険感知等。聖職者なら神話知識等。魔術師なら古代語翻訳等がそれに当たる)
しかし、なにがそれに当たるのかは、全てその時のGMの判断に一任します。
なお、盗賊がシーブズツールを使用するような状況にあった場合、さらに+2点のボーナスをえます。
(つまり、通常時で有れば盗賊は、解錠や罠の解除などには技判定に+4点のボーナスをデフォルトでえることになる)
なお、特殊(マルチ)職業として「忍者」「魔戦士」「聖戦士」の3つがあります。
忍者 |
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魔戦士 |
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聖戦士 |
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注…忍者の専用装備である「忍者刀(AT3)」は2000sp「太刀(AT4)」は5000spにて、リューン等大都市で買うことが出来ます。
なお、能力アップに必要な経験点は端数切り下げです。能力アップについては、2…キャラメイクと経験点を参照して下さい。
(例…心値7点から、8点に上げる場合、通常クラスでは経験点を7点消費すれば良いが、
マルチクラスの場合、7×1.5=10.5(端数切り下げ)なので、経験点を10点消費しなくてはならない)
冒険や戦闘に使用する数値として「攻撃力」「生命力」「精神力」の3つがあります。
攻撃力 |
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生命力 |
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精神力 |
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精神点算出例…心値6点PCは3点の最大精神力を持ちます。心値9点のPCは5点の最大精神力を持ちます。
注…生命力は1日の休息で1点。精神力は1時間の休息で1点回復します。
気絶したPCは、1時間の完全な休息及び覚醒の法などで回復することが出来ます。
馬(並足程度)に乗って移動中などは完全な休憩とは見なさず、精神点は2時間で1点の回復とします。
また、魔法薬等でも回復する場合もあります。(最大生命力・最大精神力をこえることは無い)
このゲーム内で難しい行動する時は「判定」(2d6+能力値のチェック)をする必要が有ります。
2d6+関連する能力値の数値が、GMの定めた目標値以上だったのなら「判定」は成功します。
逆に目標値を下回った場合「判定」は失敗します。
例えば椅子に座るという行動に「判定」は必要有りませんが、
鍵のかかった扉を開ける時には「判定」が必要になります。その判断はGMが下します。
判定は、基本的に一人につき一つの動作を一度だけダイスを振って行います。
例えば【難易度15(技)の鍵】を、【技値10の盗賊】が解錠を試みたとします。
2d6+10の出目が合計14だったとすると、この判定は失敗となり、鍵は解錠出来ません。
この場合、この盗賊がこの鍵の複雑さに対応できる値が【14】であることになり、
この鍵へのこの盗賊の解錠判定は、以後何度やっても【14】が数値の最大値となります。
ただし、後発的に祝福などの援護があった場合、もう一度だけ同じ動作を判定することが可能です。
キャラクターメイクは(表1・初期能力)の種族初期修正値に、
合計で5ポイント能力値を振り分けることでキャラメイクを行います。
上記の様に5点を振り分け、その後職業の修正値分、能力値にプラスします。
能力/種族 | 人間 | エルフ | ドワーフ | 小人 |
心 | 5 | 7 | 3 | 4 |
技 | 5 | 5 | 5 | 7 |
体 | 5 | 2 | 7 | 3 |
戦士「体+2点」 盗賊「技+2点」 魔術師「心+2点」 聖職者「心+1点・体+1点」 所持金(sp)2d6×100
新規キャラクタは「松明」「保存食」「寝具」「ロープ20m」を初期状態で所持しています。
さらに、戦士(聖魔含む)「長剣」 盗賊「短剣+シーブズツール」 魔術師「杖」 聖職者「短剣」を装備しています。
経験点を消化する事で、能力値のアップを図ることが出来ます。
能力値を1点上昇させるためには、上げたい能力値の現在の数値分の経験点が必要です。
例えば現在の「体」が6点のPCが「体」を7点にしたい場合、
6点の経験点を消化する事で「体」を7点にすることが出来るわけです。
能力値アップは、セッションの始まりか終わりにGM立ち会いの元で行って下さい。
経験点は、キャラクターを継続して使用する場合は基本的に成功で3点です。
ただし、ミッション失敗・大成功により、GMは経験点を上下させても構いません。
敵味方とも不意打ちが無かった場合の戦闘は、(7…不意打ちに関してはマスタリングシート参照)
1ターン(『PTフェイズ』→『エネミーフェイズ』) 1ターン終了。
2ターン(『PTフェイズ』→『エネミーフェイズ』) と、以後繰り返しながら推移します。
キャラクタ(エネミー)の戦闘をする順序は、技の数値の多い者順です。
技値が同一のキャラが複数居る場合、その順番はパーティー(PT)が自由に決めて構いません。
この場合、戦闘が起こる前にあらかじめ決めて置いた方が混乱が無いでしょう。
プレイヤは武器を振るう相手を選択し、相手が決まったのなら命中判定を行う。 |
↓ |
命中判定(2d6+技)を行い、敵の回避目標値以上が出たら攻撃が命中。 |
↓ |
攻撃をしたキャラクタの攻撃力の数値分、攻撃を受けた側の生命力から引く。 |
↓ |
上記の行動をせずに「移動する」「戦闘以外の行動を起こす」「待機」「回避抵抗専念」する事を選ぶ。 |
プレイヤは魔法を使う相手を選択し、相手が決まったのなら魔法強度判定を行う。 |
↓ |
強度判定(2d6+心)を行い、敵の抵抗目標値以上が出たら魔法は効果を現す。 |
↓ |
タメージ系ならば攻撃をした魔法のダメージを算出し、攻撃を受けた側の生命力から引く。 |
↓ |
上記の行動をせずに「移動する」「戦闘以外の行動を起こす」「待機」「回避抵抗専念」する事を選ぶ。 |
以下では戦闘に関するいくつかの疑問や、戦闘・その他の特殊な事例をリストアップします。
【1ターン(1ラウンド)の長さ】
PTフェイズ・エネミーフェイズを合わせて、1ターン(ラウンド)と呼びます。1ターンは10秒程度と理解して下さい。
【最大移動範囲と行動移動範囲】
通常冒険者は1ターンに50m程度の(走りやすい土地、かつ周りが見渡せる場合)移動が可能ですが、
移動しながら攻撃をしたり、魔法を使用したりする場合移動距離が通常移動よりも減少します。
移動しつつ行動を起こす場合は10m程度しか移動できません。
室内など元々の移動距離が少ない場合では、移動行動時は5分の1程度として下さい。
ただし上記は目安であり、基本的に移動に関してはGMの裁量に任せます。
【行動移動の「行動」に含まれる動作】
物理攻撃、魔法の使用、回避抵抗専念、武器の持ち替え、倒れている状態から起きあがる。
等がそれに当たります。複雑な場合は(何かを叫びながら行動するなど)その時のGMの判断に従って下さい。
【遠距離攻撃の制限】
弓系の射程は20m。投擲用ナイフ系の射程は10mとします。(近接戦闘で射撃による攻撃は出来ません)
また、基本的に接近用の武器(長剣や短剣など)は投擲して使用することは出来ません。
逆に投擲用の武器で近接戦闘を行う場合、元の攻撃力に関わらず攻撃力は1点に統一されます。
弓での近接戦闘は不可能であり、装備を変更しない限り回避行動しか取れません。
【クリティカルヒットとファンブル】
物理攻撃の命中判定時、PCが六ゾロを振った場合、クリティカルとなり2倍のダメージを与えます。
(体値10以上の戦士(魔聖含む)は、出目が11で命中した場合もクリティカルとなります)
逆に回避判定時にPCが一ゾロを振ってしまった場合、ファンブルとなり2倍のダメージを受けます。
また、命中判定時の六ゾロ(クリティカル)は自動的(攻撃)成功、一ゾロは自動的(攻撃)失敗。
回避判定時の一ゾロ(ファンブル)は自動的(回避)失敗、六ゾロは自動的(回避)成功となります。
これは、目標値・達成値の大小に関わらず、自動的成功・自動的失敗となります。
【回避抵抗専念】
PC(エネミー)は攻撃や魔術など、一切の行動をしない事にして「回避」と「抵抗」に専念する事が出来ます。
その場合、回避及び抵抗(心判定や体判定)判定に2点のボーナスをえた状態で判定できます。
【物理攻撃に対する回避判定】
PCが敵の物理攻撃の対象(無差別含む)になった場合、2d6+技の数値が、
エネミーの命中回避目標値以上が出たなら、攻撃を回避したこととなります。
逆に下回った場合、エネミーの攻撃力分生命力が減少することになります。
【魔法に対する抵抗判定】
PCが敵のスキルの対象(無差別含む)になった場合、2d6+心(抵抗力と言い表します)の数値が、
敵の魔法強度以上が出ると、抵抗に成功したこととなり、その魔術を無効化出来ます。
逆に下回った場合、敵の魔術の効果が発揮されることでしょう。
【近接(接敵)の優位と不利】
魔術師(魔戦士)の注意点として、敵と接敵状態時には魔術を使用することが出来ません。
また、接敵状態から移動しつつ魔術を使うということも不可能です。
これは、魔術を使用できる程度キャラクターが移動しても、敵もそれにあわせて移動してくるためです。
他のキャラクターに間に入って貰う等の救済処置がなければこの状態は続きます。
(聖職者の神聖魔法、各人の共通語魔法は接敵状態でも使用できます。ご注意下さい)
【近接状態の定義】
物理攻撃能力持った相手と、対峙(囲まれている、囲んでいる)している状態を指します。
これは、その時点では全力移動してきた相手であれ、回避抵抗専念をしている相手であれ有効です。
つまり、立っているエネミーが目の前に居たなら、それは近接状態にあるとみなします。
【近接状態からの離脱】
キャラクタが対象と近接状態時に全力移動・移動行動でそこから離脱した場合、無防備な状態で駆け出す事になるので、
逃げた相手に対し対象となる者は、ゲーム進行上の行動順に関わらず、逃げた対象をその時点で追撃(攻撃)出来ます。
離脱側はその後離脱が完了したとみなします。攻撃側は命中判定に+2。そして必ずクリティカルのボーナスをえます。
この場合(追撃した場合)、攻撃側はフェイズを跨いでの自分の行動順の際には一切の行動が取れません。
なお、行動をせずに対象と向き合う形で現在の位置から移動行動範囲を移動する場合は追撃を受けることは有りませんが、その場合、対象となっていた相手も同様に移動して来て居るもの(近接状態が継続)と考えてください。
(ただし、対象にその意思(付いて行く意思)が無かった場合はその限りでは有りません)
【近接状態への第三者の割り込み】
移動行動範囲であれば、他者が近接戦闘を行っている間に割り込む行為が可能です。
なお、割り込みは『攻撃』や『魔法』などの『行動』と同様と見なします。
【近接状態での援護】
割り込んだ場合に限らず、2対1以上の近接戦闘状態を作り出せば、
数の多い側は対象との近接者を1人を残した場合、全力移動で逃げる等の行動をペナルティー無しで行えます。
なお、この状態にある場合は移動行動も可能であると見なし、離脱しながらで有れば魔術を使用することも出来ます。
【魔法による睡眠と普通の睡眠】
魔法、普通の睡眠にかかわらず、睡眠(麻痺)中のターンは全ての攻撃・魔法が必ず命中します。
このターン中、物理攻撃のダメージはクリティカル扱いです。ダメージを受けると目が覚め次ターンから行動できます。
魔法の眠りと普通の眠りの差は、魔法の眠りは10ターンが立つと自動的に目が覚めるかわりに、
他人におこされる事がない限り目を覚ましません。普通の眠りはまわりで戦闘が起これば目を覚まします。
なお、眠りなど特殊な精神魔法は、通常眠らない対象(ゴーレムやアンデットなど)には効果が有りません。
【魔法の射程距離と性質】
全てのスキルを通じて、範囲が自分(接触・視界含む)というもの以外は基本的に射程距離20mです。
また、同質のスキルは重ねがけ出来ません。例えば魔力付与と聖剣は重ねがけされることは有りません。
同質のスキルがかけられた場合、魔法強度の高い方が適用され低い物は打ち消されます。
ただし、全く同じ援護魔法を効果時間延長のために重ねがけした場合、強度とは関係無く後者の効果時間が適用されます。
なお、魔法剣に代表される様々な魔法の装備は、効果時間の有る同様の魔法とは別種で有り、
魔法剣に魔剣の魔術ををかける、レジストリングを持っているキャラに魔法防御をかける等は可能とします。
【魔法の効果時間】
魔法の中には、10ラウンドの効果時間が設定されているものがいくつか存在します。
これは、魔法をかけられたラウンドを1ラウンド目と計算し、10ラウンド目まで継続します。
10ラウンド目のエネミーフェイズが終了した時点でその魔法の効果は終了します。
なお、行動順の回って来る回数は影響せず、上記は敵味方の区分は有りません。
【魔法の使用条件】
全ての魔法(魔術・神聖・共通語)の使用条件として、外部的影響によって体の自由が利かない場合は、
口がきける状態であっても、基本的に一切の魔法を使用することが出来ません。
つまり、捕縛されるなどして手や足を縛られる、もしくは両手両足を縛られるといった場合が当てはまります。
【共通語魔法】
共通語魔法は賢者の塔などで魔導書を購入すれば、どの職業でも覚えることが出来ます。
また、その魔導書には知識としての効果は勿論ですが、ある種の魔力(その魔法の元)が込められており、
誰かがその魔導書を読むことで魔法を覚えると、魔導書は使用者に知識と共に魔力を受け渡します。
いったん魔力を放出した魔導書は、魔力を持たないただの書物となり、魔法を覚える役には立ちません。
これは共通語魔法の魔導書だけではなく、全てのSPマジックの魔導書にも同様の解釈をして下さい。
共通語魔法はリューンの賢者の塔(それに類する別都市の施設)で、1種類1000spで購入することが出来ます。
【落下のダメージ】
キャラクタ垂直に落下して地面に叩き付けられた場合、相応のダメージを負うことになります。
眠りの雲等の影響を受け、無意識の状態で落下した場合、落下メートル×2点のダメージを受けます。
意識を保っている場合、上記のダメージから技の数値を引いたものがダメージとなります。
ただし、角度のついた傾斜を落下した場合、そのダメージはGMの指定した数値を適用して下さい。
【毒のダメージ】
キャラクタが毒蛇に噛まれたりした場合、体判定をして失敗すると中毒状態になることがあります。
標準的な毒の性質は、目標値が14(体判定) 10ラウンド継続 1ラウンドに1点のダメージです。
毒を受けたラウンドを1ラウンド目と計算し、次ラウンドからラウンドの頭にダメージを受けます。
なお、上記は基準値であり、GMの設定次第では上記とは異なる毒も当然存在します。
目標値の違い等は当然として、即効性の毒(体判定に失敗した時点で固定のダメージ)等があっても良いでしょう。
また、遅効性・即効性共に、毒性のSP魔法による場合は、判定方法などその魔法の設定に従って下さい。
魔法には、魔術師が初期状態で使うことの出来る『魔術』、同様に聖職者が使える『神聖魔法』、
そして特殊な修得方法を要する、スペシャルマジック(SP魔法)が有ります。
その他には『共通語魔法』があり、これは賢者の塔で魔術書を1種につき1000spで購入すれば、どの職業でも使用できます。
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教会に3万sp程寄付すると。何故か神の啓示を受けられるとか、受けられないとか。 | ||||||||
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ここで紹介するモンスターは、CWCRPGに登場する全てのモンスターではありません。
シナリオメイクをするGMは、様々なオリジナルモンスターを登場させることが出来ます。
なお、下記で紹介されているモンスターの能力などは、プレイヤキャラクタが知っていて構いません。
注…毒や麻痺などの特殊技能は、基本的に物理攻撃が命中した場合、追加効果として発動します。
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冒険の舞台となること(出発点)の多い交易都市リューンは、所謂城塞都市国家です。
とはいえ、リューンという国家の領土はその城塞内だけに留まらず、
リューンの街を中心に、大小さまざまな村や町がその領土内に含まれています。
それらの村や町には、リューン国王ないし国王に仕える貴族達が領主として存在します。
リューンの街は総人口10万人程の大都市ですが、それら全てが城壁内に住居を持っているわけではありません。
城壁の外にも街は広がっており、比較的生活レベルの低い一般人の多くは、城壁の外に住居を構えています。
PC達の生活の場となる冒険者の宿も、勿論城壁の外にあるわけです。
なお、交易都市リューンには、そこに住む人々の住居の他に様々な施設や店があります。
この章では、それらの内冒険者の生活にかかわるものを紹介していきます。
A:冒険者の宿
【片角の牡鹿亭】
ゲームを構成するPCの多くは、この宿に寝泊まりをしています。
2階建てで、1階が食堂(酒場)、2階が宿となっている、一般的な冒険者の宿の形態をとっており、
ハゲ頭の亭主とその娘で経営をしています。一般客が訪れることがありますが、客の多くは冒険者達です。
この宿には所謂依頼という形で様々な問題が持ち込まれ、冒険者達は報酬を受け取ってそれらを解決します。
亭主は依頼の仲介をし、中間マージンを受け取ります。この収入によって、宿の経営が成り立っています
片角の牡鹿亭は、リューンに点在する冒険者の宿の中でも、比較的高い信頼を得ています。
これは、この宿の亭主の仕事の選別と配分による成功率の高さが、依頼人の信頼を取り付けているからです。
また、この亭主は明らかに裏の仕事(暗殺など法に触れる仕事)であると分かっている依頼は受け入れません。
【三日月の泪亭】
名前のイメージとは異なり、所謂裏の仕事を主に請け負うことで知られる冒険者の宿です。
平屋建てで、酒場の奥に寝泊まりをするスペースが広がっており、老ドワーフが一人で経営しています。
所属する者の多くは、法を無視するタイプの盗賊ですが、彼等は表向き普通の冒険者として生活しています。
PCがこの宿に所属していることにしても構いませんが、それは一般的ではないと考えて下さい。
B:教会・ギルド(職業組合)
【賢者の塔】
所謂魔術師ギルド(魔術師組合)の事です。主に魔術の研究、規制、保護などを行っています。
なお、新人の育成にも力を入れており、魔術師のPCの多くは、ここで魔術を修練したことになります。
SPマジックの販売、様々な文献の調査・報告、魔法の品や古代王国の工芸品の鑑定なども手がけています。
リューンの建築物の中では、城についで規模が大きいので、知らない人はまず居ないと言えるでしょう。
【盗賊ギルド】
盗賊ギルドといっても、泥棒や夜盗、追い剥ぎ等の集団というわけではありません。
職業として、情報収集をしたり、古代遺跡の鍵や罠の解除の研究などを表向きには行っています。
リューンのギルド、本部と幾つかの支部からなり、支部の一つはなんと一般に開放されているです。
まず有り得ませんが、一般人でも何かしらの情報を知りたい場合などを聞きに来れば有料で対応します。
しかし、実際には法を犯す行為をかえりみない構成員が大半であり、裏と表の顔があるのです。
ギルドに会費(上納金)を納めれば、リューン内で盗人行為を行っても、ギルドは手出しをしません。
逆に会費を納めていない者が行えば、ギルドは地の果てまでも追いかけて断罪することになります。
また、ギルドに会費を納めている商人や貴族などは、ギルド員から狙われることがありません。
ここに治安維持的な効果が発揮されており、盗賊ギルドが黙認されている大きな理由でもあります。
なお、リューンの盗賊ギルドでは、人身売買と暗殺、麻薬の取引は裏表無く御法度とされています。
【聖北教会】
大陸で最もポピュラーな聖北教の教会です。この場合、リューンの教会を指しています。
唯一神を崇める一神教で、全ての生き物は神の恩恵の元に生存していると説いています。
詳しい信仰の内容は割愛しますが、キリスト教(主にカトリック)に近いものと考えて下さい。
ここでは、説法は勿論、神聖魔法の指導、怪我人・病人の魔法による治療(要寄付)などを行っています。
なお、城や賢者の塔につぐ規模の建築物を有しており、街の中央通り沿いで一番目立つ建物です。
【その他のギルド】
例えば、武器商人ギルド、鍛冶ギルド、木工ギルド、石切ギルド、交易ギルド、大工ギルドなど、
規模はどうあれ、ほとんどの職業にギルドは存在します。(どちらかといえば、盗賊ギルド等の方が亜種です)
各ギルドでは、品質の向上や価格の安定化、流通パフォーマンスの効率化などを行っているのが普通です。
これらギルドが冒険者とかかわることは希ですが、例えば木工ギルドから、特殊な木材の入手を依頼されたり、
交易ギルドから、キャラバンの護衛を依頼されたりすることがあるかも知れません。
C:ショップ
武器名 | 特殊 | 職業 | 攻撃点 | 価格(sp) |
ロングソード:長剣 | 初期 | 戦士 | 4 | 500 |
ショートソード:短剣 | 初期 | 魔術師以外全て | 2 | 200 |
スタッフ:杖 | 初期 | 魔術師・聖職者 | 1 | 100 |
投擲用ダガー:手裏剣他 | 投擲用 | 盗賊 | 2 | 200 |
ショートボウ:短弓 | 遠距離 | 戦士・盗賊 | 2 | 500 |
ロングボウ:長弓 | 遠距離 | 戦士 | 4 | 1000 |
武器の価格は新品の状態での価格です。新品を売る場合は半額。中古品の場合は10分の1になります。
ただし、魔法の品物に関しては、中古品であることが前提になるため価値の半額で売ることが出来ます。
品物名 | 効果 | 価格(sp) |
薬草 | 傷を癒す効果の有る自然植物で、 瞬時に生命力を3点回復。 ただし戦闘中に使うことは出来無い。 |
100 |
傷薬 | 飲用することで、瞬時に生命力を5点回復。 戦闘中でも使用可能だが、近接戦闘時、 他者に使用することは出来ない。 |
300 |
解毒剤 | 飲用することで中毒・麻痺・睡眠を瞬時に解消。 戦闘中でも使用可能だが、近接戦闘時、 他者に使用することは出来ない。 |
300 |
安定剤 | 飲用することで錯乱を瞬時に解消。 戦闘中でも使用可能だが、近接戦闘時、 他者に使用することは出来ない。 |
300 |
聖水 | 投げて使用するアイテムで、 アンデットに1d6+4点のダメージを与える。 命中判定を行い、成功しなければ効果が無い。 |
300 |
賢者の眼鏡 | 1回だけ魔力が使える眼鏡で、 賢者の眼と同等の効果がある。 誰が使用しても2d6+『10』で魔法強度判定を行う。 |
500 |
対魔の護符 | 体のどこかに張り付けることで魔法障壁の効果。 あらゆる魔法を1度でも受けると、 護符は燃え尽きて消滅する。(複数の使用は不可) |
500 |
葡萄酒 | 魔法薬の一種。精神点を1点回復。 戦闘中でも使用可能だが、近接戦闘時、 他者に使用することは出来ない。 |
500 |
活性剤 | 魔法薬の一種。飲用することで精神点を3点回復。 戦闘中でも使用可能だが、近接戦闘時、 他者に使用することは出来ない。 |
1000 |
光弾の書 | スクロール(巻物)の一種で、 魔法の矢と同等の効果がある。 誰が使用しても2d6+『10』で魔法強度判定を行う。 |
1000 |
睡眠の書 | スクロール(巻物)の一種で、 眠りの雲と同等の効果がある。 誰が使用しても2d6+『10』で魔法強度判定を行う。 |
1000 |
破魔の書 | スクロール(巻物)の一種で、 破魔の印と同等の効果がある。 誰が使用しても2d6+『10』で魔法強度判定を行う。 |
1000 |
火晶石 | 投げて使用するアイテムで、 炎の玉と同等の効果がある。 誰が使用しても2d6+『10』で魔法強度判定を行う。 |
1000 |
魔法の鍵 | この鍵を使用することで 普通の鍵穴があるタイプの鍵を絶対に外せる。 ただし魔法の鍵には効果が無い。 |
1000 |
品物名 | 効果 | 価格(sp) |
ロープ20m | 一般的なロープ。用途は様々。 | 20 |
シーブズツール | 鍵や罠を解除するために必要な道具。 潤滑油や、フックの付いた細いロープ、手鏡など、 盗賊として活動するための装備一式。 職業が盗賊のキャラクターは初期状態で持ってる。 |
100 |
たいまつ | たいまつ(松明)。1時間ほど持続。 | 10 |
ランタン | 光源。油付きで基本的に消耗しない。 | 100 |
名前 | 特殊 | 職業 | 効果 | 価格(sp) |
銀の長剣 | 銀製剣 | 戦士 | 攻撃力4点の武器。 | 2000 |
忍者刀 | 異国剣 | 忍者 | 攻撃力3点の武器。 | 2000 |
太刀 | 異国剣 | 忍者 | 攻撃力4点の武器。 | 5000 |
ルーンソード | 魔法剣 | 戦士 | 攻撃力4点の武器。魔力を持つ。 | 5000 |
ミスリルソード | 魔法剣 | 戦士 | 攻撃力5点の武器。魔力を持つ。 | 10000 |
大魔術師の杖 | 魔力杖 | 魔術師 | 攻撃力1点の武器。魔力を持つ。 魔法力に1点のボーナス。 |
10000 |
レジストリング | 魔法品 | 全職業 | 抵抗力を1点上げる効果を持つ。 魔法抵抗力に1点のボーナス。 |
10000 |
銀製剣は、ライカンスロープや、精霊など特定のモンスターに対してもダメージを与えられる効果がある。
魔法剣、魔法杖による攻撃は、アンデッドも含めた通常攻撃を無効化するモンスターに対しても効果がある。
注2…上記特殊装備をした場合のキャラシートの記入例をあげます。
ミスリルソード装備時はこちら。大魔術師の杖装備時はこちら。レジストリングと大魔術師の杖装備時はこちら。
此処ではマスタリングをするに当たっての注意点と選択ルールをあげていきます。
GMを行う人は必ず目を通しておいて下さい。
『目標値の基準』
GMはシナリオを進める過程で幾つもの判定を用意する事になります。
以下はその時の判定に使用する目標値のおおまかな基準です。
解説 | 目標値 |
一般人にも楽にこなせるよ | 10 |
一般人には少々厳しいな | 12 |
熟練者なら楽勝だね | 14 |
熟練者だったら何とか…… | 16 |
プロなら多分失敗しないよ | 18 |
プロでもちょっと厳しいッス | 20 |
こんなん無理に決まってらぁ | 22 |
あんた、化け物? | 24以上 |
『SPマジックの配布』
GMは何らかの要因により上記以上の魔術・神聖魔法をキャラクターに配布しても構いません。
(古代迷宮で古代魔法の呪文書を手に入れた。引退した冒険者から呪文書を譲られた等)
その場合その魔術・神聖魔法は、配布されたキャラクターのスペシャルマジック(SP魔法)になります。
入手の方法はGMに依存します。なお共通語魔法にはスペシャルマジックは存在しません。
GMはサークル内で使用する掲示板などに、「名前」「効果時間」「対象」「職業」「効果」を詳しく書き残して下さい。
また、GMはスペシャルマジックの特殊な物として、精神点の消費が2点以上というスキルを作っても構いません。
ただし、処理が面倒になることが考えられるので余りお奨めはいたしません。(例…神聖魔法:神の鉄槌)
『不意打ちの処理』
GMは戦闘が始まったなら、PTもしくはエネミーが不意打ちを行ったかどうかを判断します。
なし崩し的に戦闘が始まった場合、敵味方遭遇を予期せずに戦闘になった場合は通常戦闘が始まりますが、
どちらかが奇襲を仕掛け、襲撃を受ける側がそれに気が付かなかった場合、通常戦闘に【0ラウンド】が挿入されます。
0ターンは不意打ちを行った側のみ行動することが出来ます。つまり、PTが主導の場合は下記のような流れになります。
0ターン(『PTフェイズ』)→ 1ターン(『PTフェイズ』→『エネミーフェイズ』)
逆にエネミーサイドが不意打ちを行った場合は下記のようになります。
0ターン(『エネミーフェイズ』)→ 1ターン(『PTフェイズ』→『エネミーフェイズ』)
不意打ちのペナルティーは各GMが状況に応じて設定して構いませんが、
普通、完全な不意打ちの場合通常攻撃の攻撃力が倍になるとして下さい。
つまり不意打ちをした場合、攻撃が命中すればそれは全てファンブル・クリティカルになるわけです。
『判定の簡易化』
時間と手間を省くため、チャットプレイ時の時間短縮のため、プレイヤーが「扉を調べる」と宣言した場合、
GMは「聞き耳→罠の有無→鍵の有無」と、3つの動作を一連の判定として扱って下さい。
つまり、罠を調べると宣言したプレイヤーは1度だけダイスを振り、3つの効果を得ることが出来ます。
ただし、プレイヤーが「罠の有無を調べる」と指定して宣言した場合は上記は適用されません。
またGMはこの他の場合でも自分の裁量で、1度の判定により数個の効果を与えても構いません。
(例…「宝箱を調べる」と宣言→「罠と鍵の有無」を一度の判定で行わせる)
『無記入所持品の扱い』
CWCRPGでは、冒険者は必要最小限のアイテムしか所有しておらず販売されている物も少ないです。
GMは、冒険者の行動中「これぐらいなら冒険者たる者持っているだろう」と思われる物は、
冒険者が所有している物として考えて構いません。その判断は完全にGMの裁量に任せます。
(例…クサビを使用して、扉を開いたまま固定したい→GMはクサビの所有を認める)
『体験用シナリオのシートとリプレイ』
GM未経験者のマスタリング練習及びCRPGプレイ未経験者のためのシナリオ【ゴブリンの洞窟】を用意しました。
このシナリオでGMを体験したい人はこちらを見て下さい。リプレイの模様はこちらを。
CWCRPGはIRCチャンネル「#カードワース」で発案され、企画運営されています。
もし、このルールを使用してCRPGを遊んでみたいという方は、CWユーザーに限らず自由に使用して下さい。
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なおCWCRPGは主にRPGサーバ、IRCチャンネル「#CWCRPG」で行われます。